「子どもと合気道」カテゴリーアーカイブ

子どもにとっての合気道について感じたこと

子どもと型稽古

子どもの稽古についていつも悩むこと。

子どもの型稽古のやり方です。
いつも感じていることですが、子どもはとても吸収力が高いので、稽古したことはすぐに覚えてしまいます。
できるだけいろいろな技ができるようにバリエーションを増やせば、その分だけたくさんの種類の技ができるようになるのですが、一方で雑になってしまうところもあります。

雑な形が身についてしまうと、修正はなかなか大変です。吸収力の高さは「身体の芯に染みこむ能力」なので、一旦染み込んだ色を抜いて新しくするにはかなりの労力とやる気を必要とします。
特に中学生くらいになると心も身体も大きな転換期になるので、ただでさえ変化する自分の身体を持て余すのに、そこに身体の使い方の矯正をするのはかなりの負担です。加えて精神的な転換期で自尊心も大きく出るころなので、自分の培ってきたものを再構築するのは大変でしょう。

大学生くらいになればそれらの時期は過ぎるので、やりやすくなるのでしょうが、そこまで待てないという気持ちもあるでしょうからなかなか悩ましいところです。
というわけで、どれくらいの割合・頻度・内容・意識で型稽古をやるかはいつも悩んでいます。

7月10日:番外編

今日は月1回のトワイライトの合気道の日でした。

名古屋市の小学校では『トワイライトスクール』という放課後学級があります。
わたしの住む地域の小学校では、その中の体験活動の一つに、月1回合気道があるのです。

教えていらっしゃるのは同じ区内の道場に所属される先生です。
そちらにお手伝いで個人で参加させていただいています。

さて、このトワイライトでの合気道、
こちらの学校では月に1回1時間弱ということもあって、
内容の継続が難しいです(^_^;)

更に、『お茶』とか『お花』、『手芸』『けん玉』などなどに交じって『合気道』(笑)。
一応「みんな参加しましょう」となっていますが
「今日はこけて足がちょっと痛いから・・・」
「今日はちょっと頭が痛いような・・・」
と、どんどん抜けて、少ないと4~5人ということも(笑)

当初はずいぶん考えましたが、今は、
怪我だけはしないように、
お行儀だけはちょっと厳しく言って、
うまく出来たらいっぱい誉めて楽しかったと思ってもらおう、
と思って行っています。

毎回、初めての子もいたり
「オレ空手習ってるから楽勝だぜ」って子がいたり
見慣れた顔のよく参加してくれる子がいたり。

そんな中で合気道したりするのも目先が変わっていいなと思うようになりました。
これはこうだから、と詳しく説明する時間もなく、
軸がとか正中線がとか難しいことも「・・・??」(^_^;)

でも、小学生が
「今日合気道習っちゃった、受身っておへそ見て頭打たないようにするんだよ、
 うまいって誉められちゃった♪」
なぁんて、夕食の時にでも話せたら、それでいっか、なんて思ったりしています。

「なんでおばさんは合気道してんの?」
「楽しいからだよ~」
やっとそう単純に答えられるようになったので、
これからも楽しくお手伝いさせていただけたらなぁと思います(^。^)

もちろん悶々とする稽古はそれはそれで何物にも替えがたい楽しさがありますけどね♪

子どもの稽古についての信念

 

先日の稽古の際に父兄と話をしていて、感じたことがあったのであらためて書こうかな、と思いました。
大事なことなので、何度繰り返してもいいかな、と思っています。

名古屋至誠館の子どもの稽古の信念は「厳しさ」です。
以下は道場開設当初から一度たりとも変わっていない、一貫した考え方・信念です。

・子どもは何よりもうまくなりたいと思っている
・上達しなければ楽しくはない
・汗を流さずして上達はない
・苦労は心と身体を強くする
・厳しさと辛さと楽しさは同居する
・厳しい稽古をともにするからこそ生まれる友情と信頼がある
・苦楽をともにするから心が通じ合う
・たくましい笑顔は最高の宝物である
・子どもの心は健やかで強い
・大人は決して子どもを子ども扱いしてはいけない
・お仕着せの愛情は子どもへの冒涜である
・大人が子どもを軽んじたら、子どもは武道を軽んじる

これ以外にもいろいろな言い方はあるでしょうが、要は「子どもに本当に肉体的にも精神的にも強くなってほしいから、一緒に厳しく稽古」しているだけです。
道場に通ってくる子どもたちは家庭で親からとても大きな愛情をもらっています。
だから子どもたちの笑顔はとても無邪気で輝いているのだと思います。
そんなすてきな愛情を子どもたちに注ぐことができる保護者にも悩みはあります。家庭でできないこともあるから子どもに武道を習わせたい。
そんな保護者の期待に微力ながらも応えたい。
名古屋至誠館の大人はみんなそんな気持ちで子どもと一緒に稽古しています。
もちろん、子どもの中にも合気道が上手な子がいます。
その子達は、合気道の先輩として、これまで稽古で鍛えてきた身体と心で大人と一緒に頑張ってくれます。

残念ながら名古屋至誠館には、完璧な指導者がいません。
むしろ、有段者もみんな悩みを抱えた不完全な指導者です。
そんな我々にできることはただ一つ「真剣に」子どもと接することです。

でも、そんな我々の稽古を笑顔で乗り越えていく子ども達の姿を見ていると、大人に元気と勇気が湧いてきます。
自分たちの稽古が正しいなんて断言できません。
でも、子どもたちの笑顔を見ていると「これでいいんだろう」という気持ちになれます。

もうじき夏休みです。
名古屋至誠館は厳しさの先にある逞しさを求める子どもと保護者を歓迎します。

夏合宿についてのお知らせプレ

今年も夏合宿をやります。
いや今年初めて名古屋至誠館の夏合宿をやります。

日時:7月20日(土)~21日(日)
場所:長野か静岡(現在調整中)
費用:未定
内容:一日目は稽古・稽古・稽古です。
   二日目は午前に稽古少しと午後にレクリエーションです。

せっかくの夏合宿なので稽古は目いっぱいやります。
例によって私と副館長代理補佐さんがレクリエーションを企画します。
思いっきり楽しみましょう。
詳細はあらためて連絡します。現時点で参加希望者は連絡下さい。
みなさんの参加をお待ちしています。

すでに問い合わせがあったので、合わせて連絡します。
道場外の方の参加も歓迎します。お気軽にお問い合わせください。

熱中症に気をつけましょう!

先週来、急激に気温が上昇してきました。
今週は一旦落ち着くようですが、今後どんな風に温度が上がるかわかりません。
統計的にみて今の時期から熱中症が多発します
みなさん、十分に気をつけて下さい。

というだけでは不十分なので、大人の有段者は以下のサイトを必ず読むようにして下さい。
環境省の熱中症に対するマニュアルです。
興味のある方も是非どうぞ。
http://www.env.go.jp/chemi/heat_stroke/manual.html
特に以下のページについて必読ですので絶対に次回の稽古までに読んでおいてください。
P8-10
P20-30
P34-37
P41-42
P44-47

他に留意しておくべき点、参考にすべき資料等があったら教えてね、山鉄さん。
しっかりした稽古ができるように、十分に気をつけましょう。

子どもを指導するにあたって

と仰々しいタイトルをつけるとプレッシャーに感じる人がいそうなので、最初にフォローしておきます。
今から書くことは自分も含めて常に肝に銘じておかなければならないことだと思っていることで、折に触れ言葉にすることで意識の共有を図ったおきたいと考えるからです。

別のブログで書きましたが、子どもに「不必要なストレス」をかけることは極力避けたいです。
子どもが稽古で悩んだり、できなくて悲しんだりすることは子どもにとって「大事なストレス」だと思います。
ですが、子どもに間違ったことを教えれば子どもは素直にそれに従ってくれます。
だから、大人は可能な限り「よい形」を教えるように努力しなければならないと考えます。

といっても、子どもの中には合気道とその稽古についてはすでに、大人よりもきちんとしている子もいます。
なので、一番気を付けなければならないのは、(当然と言えば当然ですが)初めて間もない子です。
稽古の際には極力フォローしてあげなければいけません。

そうなるとどうしても大人自身の稽古は削られてしまいますが、それは「大人」が大人な姿を見せたいところです。
大人自身も自分の疑問が残った状態だと悶々とします。ましてや解決しない悩みがたくさん積み重なるともう、大変。
この辺りは身をもって感じている大人は多いと思います。
自分の悩みはできればその場で解決したいのですから、初心者ましてや子どもの悩みはできるだけその場で解決してあげたいです(もちろん解決できない悩みや解決しなくてもよい悩みは別ですが)。
だから、気がついた大人は時を逸しないように、適時かつ即座に対応していただければと思いますし、またそうしたいところです。
その分稽古が減ったことのフォローは後でみっちりやりましょう。

大人の初心者についても同じことは言えますが、まあ大人は子どもに比べれば少々悩んでもらっても大丈夫かと思います。
なんといっても「大人」なので。
とはいえ、そんなに深刻に考えないで(特に一名の方・・・)下さい。
できるかぎり、で行きましょう。

皆さんの思うところも是非聞きたいです。

稽古を始めたばかりの子ども

稽古を始めたばかりの子どもにとって一番大切なことは「よい形の反復」です。
以前にも書きましたが、子どもの成長力はまさに「超人的」です。
よい形であっても悪い形であってもあっという間に身につけてしまいます。
子どもは可塑性が高いので、いったん悪い形を身につけても簡単に修正することはできます。

ただ、それはあくまで身体機能の点であって心は別です。
わたしのようなダメな大人にとってはうれしいとともに恥ずかしいことですが、子どもは大人を文字通り「心から」信頼してくれます。
だから大人が間違ったことを教えても、大人に対する信頼からそれを信じてくれます。
しかも大人以上に一旦信じたことを貫き通そうとします。

だから、大人が間違って教ったものを後から修正しようとすると、子どもの心には大きなストレスとなります
本題から外れそうなのでこれは別に書くことにしますが、そんな不要なストレスをかけることは、それこそ「不要」なので最初から良い形で稽古してほしいと思います。

で、ここからが本題なのですが、せっかく稽古を始めるのですから「超人的」な成長力を活かしてあっという間にうまく
なりましょう。
一番最初のスタートではしばらくうまくなった感じはしませんが、何しろ成長力が並ではないので、すぐに目に見える上達をするようになります。

やり方としては、道場で「今はこれを徹底的にやりなさい」と言われたことを毎日家でもやってみてください。最初に「これをやって」といわれることは大抵家でもできることです。次第に上達して課題が複雑になると家ではなかなかできないことも多くなります。
そうなると道場で仲間と一緒にやるしかなくなるのですが、最初は本当に家でできることが多いです。
一週間に1~2回の稽古でやることを毎日家でもやってもらえば10倍以上の成長が確実です。
最初は本当にそんな勢いで上達します。

毎日ほんの少しでも課題をこなしてくれれば、きっと自分も「うまくなったことがわかって」嬉しいはずです。
ただし、きちんと気を付けるべきことに注意して「よい形」で稽古することが大切なので、毎回の稽古で大人や私に「これでいいですか?」とチェックをしてもらうようにしてください。
そして、うまくなったら次の課題が出るはずです!

がんばって一気にうまくなろう!

投稿についてのお知らせ

このHPについてのルール? を少し説明します。
以下細かく書いてありますが、あんまり気にせず適当な場所に適当に投稿してください。
投稿されない方がさみしいので。

1.投稿について
このHPに投稿できる人は、投稿する権限のある人です。
関係者で投稿できません、という人は私まで連絡下さい。

2.コメントについて
投稿に対するコメントは誰でも可能です。どんどんコメントしてください。
ただ、宣伝やDMなど不要なコメントもあったりするので、コメントを書いても確認されるまでは掲載されません。
例外として、投稿することができる人のコメントは即時掲載されます。

3.投稿のカテゴリーについて
(1)子どもと合気道
道場の子どものことや子どもの稽古のこと、子どもについて合気道他武道に関わることなど、自分の思うことをどんどん書いて下さい。
子どもについてこんなことを思うんだけれど・・・という内容を投稿する場所です。
(2)武道についての雑感
これが一番メインかなと思います。合気道はじめ武道全般について思うことを何でも書いて下さい。
自分にとっての武道や、いつも稽古していてこんなことを思っているというつぶやき程度のことから
いやいや、俺の武道観を聞いてくれ、という重みのあるものまで、
本当にささいなことでも構いません。稽古のストレスをためないために使ってもらって構いません。
ともかく合気道や武道について何でもおもったことを投稿する場所です。
(3)稽古日誌
稽古を行なった後に感想や希望などを述べる場所です。(2)との違いは実際に行った稽古に関する投稿である、という点です。
「稽古記録」ではないので何をやったとかを書く必要はありません。どちらかというと稽古を終えての心の中が書かれているといいですよね。
(4)身体についての考察
趣味の項目です。私の好みで書いているだけです。でも、書き込みは大歓迎です。別に難しく書く必要も難しい内容である必要もありません。難しく書くのが趣味なのは私と山鉄さんだけなので、それ以外の人は「(3)の技術バージョン」とでも思ってもらえれば十分です。技術的なことについて書く場所です。
(5)雑談
(1)~(4)以外の内容はどうしよう、と思って作りました。後から作られたとってつけたようなカテゴリーです。最もなんでも書いてもらって構わない場所です。
でも、その方が却って書きづらいかな?

何よりも「気軽にいろいろ」投稿してもらうことが一番の目的です。失敗したら削除可能なので、気楽に投稿してみて下さい。

厳しい稽古しかできません。

いよいよ本格的に学校も始まりました。
鬼の?、いや悪魔の? 副館長代理補佐に子どもの勧誘文をホームページに載せて下さい、と命じられたのでもう一度勧誘文です。

名古屋至誠館はきびしい稽古しかできません。
ただし、上達はします。きちんとします。
子どもをしっかりと「見守り」ます。
友達もできます。みんな仲良しです。
のんびりまったりやりたい子には向いていませんのでご了承ください。
無茶はさせませんが、甘やかしません。
そんな道場を探している人だけ来てください。

道場生の目標はみんな同じ「上手くなること」

そんな道場です。

うーん、副館長代理補佐に叱られそうだ・・・

4月10日稽古日誌

今日の稽古内容は
・準備体操
・四股200回
・体転換(大人は剣)
・一教
・四方投
・天地投
・二教
・相撲(子ども)
でした。子どもは10名ほどで結構いい人数なのですが、大人は4名と少しさみしいのでもう少し稽古に参加してくれる人がいると嬉しいですね。
最初は見よう見まねで踏んでいた四股も随分さまになってきました。私の要求はきついと思うのですが、頑張ってやってくれるのでうれしくなります。
稽古を始めてまもなく4か月。ここまでみっちりやってきた基礎が少しづつ子どもたちの身体に沁み込んできているのを感じます。
よいしょしたいのはやまやまですが、大人の身体に沁みこむにはもう少しかかりそうです。頑張ってください。
ほとんどの子どもは自分の長所と短所を身体と頭でも理解してくれるようになりました。もう少しで「自分で勝手に稽古できる」ようになるのでは、と期待しています。
体幹をしっかり意識して欲しいので、技が基本的な限定されたものばかりになってしまっているのですが、それはそれなりの効果も出てきているような気はします。
もう少し我慢して頑張りましょう。我慢してくださいね、子ども達。
あと、本当は褒めることではないのですが褒めてしまうと、途中で拗ねて稽古を中座しそうになった子が、叱られた(別に慰めていません)のに自分を奮い起こしてもう一度稽古に戻っていったことは、よく頑張ったと褒めてあげたいです。
(でも次は途中でくじけそうにならないようにね。)
最後は、子ども達の体幹の使い方を確認して修正するために相撲をやりました。うーん、しっかりしてきました。満足です。
まだまだ、へっぽこもいますが(ニヤリ)。

今日は大人もしっかりいたので、子どもをメインに見ようとほとんど子どもにつきっきりでした。おかげで、漏らすことなく子どもを見ることができました。放っておかれた大人の皆さんに感謝?かな。
子ども達は緊張しっぱなしだったかもしれませんが。
大人はしっかりと考えて稽古しているのですが、少し考えすぎになって身体が止まってしまうところもあります。
毎回の稽古で最低限これくらいは動く、というラインを設定しておくとよいのかもしれません。
横目で見ていたので、見間違えているかもしれませんが、大人の人も少しずつ自分の身体への「きっかけ」は見つけつつあるように思いました。
これだ、というところを見つけると自分一人でも稽古ができるので、早くそうなりたいですね。
折角なので、家で合気道のことを考えるときに、この4か月やって来たこととその中で自分が気が付いたことを反芻してみて下さい。
ヒントが見つかるかもしれません。

土曜日は大人の稽古も見られる、といいなあ。
土曜日も頑張りましょう!

子どもの審査

子どもの様子を見ていると、もちろん稽古の量だけ上達はしているのですが、正直昇級に値するかどうかはかなり疑問です。
こどもについては、子どものやる気をだすために毎回昇級させる、という考え方もあります。これはこれで正しい考え方だと思っています。
ただ名古屋至誠館では、
 ・外に出ても恥ずかしくない力をつけてほしい
 ・「子どもの習い事」としてではなく、一生を通じて合気道と取り組んで欲しい
 ・合気道は本当に真剣に取り組む習い事である
という理念から、簡単に昇級はさせないことにしています。
繰り返しますが、この点は本当に考え方がいろいろあると思いますし、どれが正しいということはないのですが、名古屋至誠館の子ども達にはどんどん外に出て稽古をしてほしいと思っています。自分の道場で一定の級をもっていたとしてもそれが外に出たら、自分より下の級の子に気後れするような稽古しかできなければ悲しい思いをするでしょう。以前も述べましたが子どもの観察力は鋭く自分の実力を十分に客観的に判断することはできると確信しています。だからこそ、あまり道場内で子どもに「優しい」評価はしたくないと思っています。
また、名古屋至誠館では大人と同じレベルを子どもに求めたいと考えます。もちろん、体格的・体力的な点は考えなければいけませんが、私たちは子どもたちに合気道を子どもの頃だけやるのではなく、そのまま大人になるまで続けてもらいたいと思っています。だから級の考え方も大人に準じて厳しく評価したいと考えています。
最後に子どもとしては、頑張った分の評価はしてほしいのは当然でしょう。しかし、頑張ればすべて認められるということは社会ではなかなかありません。子どもに対して敬意を払い、合気道に対して真剣に取り組んでほしいと思うので「合気道ではそう簡単に昇級はできない」と納得した上で稽古を続けてほしいと考えます。
子ども達が自信を身に着けて昇級できる。そんな道場が私たちの目指す道場です。

新しい仲間をまっています

以前にも書いたと思うのですが、新学期なので改めて。
子どもに合気道を習わせる目的はたくさんあると思います。
強くなって欲しい。
礼儀正しくさせたい。
厳しく育てていきたい。
身体が弱いから鍛えたい。
学校以外で友達をつくりたい。
どんな理由で合気道を初めてもいいと思っています。
ただ、最初に気をつけなければならないことは、親や子どもが合気道を始める理由にあった道場を選ぶことです。道場を変えることはなかなか難しいので、はじめる前にしっかりと見学や体験をして、目的にあった道場を選ぶことが大切です。特に親が稽古を見学すればその道場の雰囲気がよくわかるはずです。
最近ではインターネットなどでも近くの道場を探すことができます。
できるだけたくさんの道場に見学、体験にいって、目的にあった道場を見つけることが何よりも重要です。
厳しい稽古がしたい人は是非名古屋至誠館にどうぞ。

いよいよ新学期

まもなく3月も終わり新しい学年の始まりです。
学年が変わると新しい生活が始まり、これまでやっていた習い事ができなくなってしまう人も多いと思います。
大人からみると、勉強や部活で合気道をやめてしまう子がいることはとても寂しいです。
でも、子ども自身にとってはたった一つの身体でかけがえのない一年を過ごして行くのですから、そういう場合にはぐっと我慢してエールを送りたいと思っています。
どんなことでも必ずその子にとって糧になるはずです。頑張ってください。
でも、またいつか道場に戻って来てね、とだけは言わせてもらうようにしています。

 

子どもの習い事

合気道とは直接関係ない話ですが・・・。

もうじき4月で、新しい学年のはじまりです。この時期になると保護者の方から習い事について話を伺ったり、相談を受けたりすることが多くなります(仕事柄もありますが)。

そういう話をする際に、いつも話をさせていただくこととして、「子どもはとても気を遣うので、親はそれ以上に気を遣わなければならない」があります。

仕事柄子ども(といっても仕事の場合10代後半の青年ですが)の相談を受けることが多く、子どもがいかに親や他人に気を遣っているか感じさせられます。

子どもは自分の習っている習い事(典型的なのは学習塾だと思っています)があまり好きでなくても、親が「行きなさい」と言ったり、「やめたい」というと先生が可哀そうだから、という気遣いをして我慢をしていることが多々あります。

しかし、こういう気持ちで習い事していても何一つよいことはないと思います。以前「型にはめる」ということを書きましたが、そういう厳しさはあくまでも子どもの積極性があって初めて成り立つことだと思います。いやいやながら気を遣って習い事をしていると、習い事そのものも嫌になり、それをやらせる周囲の大人も信じられなくなり、結局のところ醒めた大人以上に「しょうがないから行っておくか」と醒めた子どもができるように思います。

でも、子どもは周囲に気を遣ってそんな気持ちは表面に表しません。それに気づいてあげることが親の責任であり、また難しいところだろうと思います。

 

 

武道を続ける意味

今日は3月11日です。東日本大震災から2年。

昨日からテレビ等の報道を見るにつけ、被災された方々やその関係者の悲しみは今も癒えないことを聞いて心が痛くなります。

と同時に、自分がやっている武道はいざという場面で一体どんな意味を持つのか、つい考えてしまいます。逆境に遭っても挫けない心か、厳しい環境の中で耐え抜く丈夫な身体か、瞬時の判断か、覚悟する心か。考えれば考えるほどわからなくなってしまいます。

具体的な根拠はないのですが、感覚的にそれでも武道を続けることはいざという時にきっと意味を持つだろうと漠然と思っています。そして、何より今も武道を続けていられることに深い喜びと感謝を感じています。

被災地の一日も早い復興と、被害にあった方々のご冥福とご回復を心よりお祈りいたします。

子どもの集中力

小さな子どもに単純な稽古(同じ技や基本動作を繰り返させる)をさせることは悩ましいといつも思います。

同じ稽古を続けているとどうしても集中力が切れてだらだらしたり遊びだしたりしてしまうので、集中力を維持するためにも稽古内容を変えていく必要があります。

難しいのは、適度に変化を持たせながら、一連の共通性を維持していくことだと思います。子どもにしてみればやっていることが変わって集中力を持続しながら、実際には同質の稽古を反復すれば、効率よく基本や技術を身につけることができるはずです。

子ども集中力を維持させるという点でも子どもの稽古を考えることは難しいと思います。

子どもだまし

「子どもだまし」という言葉があります。子どもでないと騙すことができないくらい稚拙・レベルが低いことやもの、という意味ですが、合気道を子どもに教えていて思うことは「子どもだまし」なものでは子どもは騙せない、ということです。

確かに合気道を始めて間もない子どもは、簡単な技をやらせてそれができたことを褒めてやるととても喜びます。しかし、ある程度技術が向上すると大人とは比べ物にならないくらい「もっとうまくなりたい」というこだわりが強くなってきます。

そんなときに「子どもだからこの程度」という気持ちで稽古をさせたり、あしらったりすると子どもは途端にやる気をなくしまてしまいます。きっと「子どもだまし」なことなんてやりたくないのでしょう。だから子どもの稽古する際にはいつも緊張します。子どもだましなことをしないようにしながらも無茶な稽古にならないように、常に可能な限り細心の注意を払って子どもの稽古をするようにしています。そんなわけで子どもの稽古をするのは疲れます。大人の稽古の方がはるかに気楽です。

子どもと武道2

武道が子どもにどういう点で有益なのか、という質問をよくされます。

私は武道の「」が子どもにとって非常に有意義だと思っています。合気道においては、挨拶から始まり、型稽古まで稽古全体を通して「型」にはまっている部分がたくさんあります。

昨今の教育方針では個性を重視して、お仕着せのような「型にはめる」ことには否定的に見る人が多数派かもしれません。しかし考えてみれば、子どもは何も教え込まれていない・躾けられていない状態においては、まったく無秩序に行動します。例えば、おやつがおいしいからご飯が食べられなくなるくらいおやつばかり食べてしまう、というように「食事の前に食べ過ぎてはいけない」というルール(すなわち型)が与えらえれていなければその時の気分で行動してしまいます。

もちろん個性はとても大切です。しかし、自分の個性が一体どういうものなのか、考える基準となるものが必要であり、それが定型的な「型」であると思います。だから、子どもに対して「型」を教える場面では、きっちりと厳しいくらいに「型にはめ」こむ方が子どもの判断基準を作り上げるにあたっても有意義ではないかと思うのです。子どもに与える方がぐにゃぐにゃなものでは、判断基準もぐにゃぐにゃになることは間違いありません。そう考えると、しっかりした「型」を子どもに身に着けてもらうためにも武道はそれなりに厳しい方がよいのではないか、と思っています。

 

子どもと武道

子どもに武道をやらせることの是非は人それぞれですが、私は大賛成です(自分もやっているのですから当たり前ですが)。

最近では子どもの心の弱さが社会的な問題としてよく取り上げられています。子どもの心が挫けやすいのは当たり前のことなので、それを社会や大人が守ってやらなければならないのは間違いありません。

問題は「守り方」だと思います。子どもの間だけ守るのであれば、子どもの周りにある「少しでも危なそうなもの」をどんどん取り除いていわゆる箱入り息子や箱入り娘にしてしまえばよいのですが、いずれ大人になった時には結局苦労するでしょう。大人になってからかかるおたふく風邪が大変なのと同じで免疫がないことは本当に子どもにとってよいことかどうかわかりません

だったら、武道の道場で厳しくしつけられていた方が、心身ともに強くなるのではないかと思います。その際、やはり少々厳しいのでは、と思う位の方が良いとも考えます。子どもは非常に敏感で聡明です。相手が微妙なバランスを気にしながらやっていることにはすぐに気が付きます。そして調子に・・・・ 時には理不尽だなと思うことがあるくらいの方が、却って子どもにとっては納得しやすいのではないかといつも考えています。子どもたちの賢さと柔軟さを信頼しながら、厳しい「プチ社会」を体験できる場所。それが武道の道場だと私は思っています。