子どもの審査

子どもの様子を見ていると、もちろん稽古の量だけ上達はしているのですが、正直昇級に値するかどうかはかなり疑問です。
こどもについては、子どものやる気をだすために毎回昇級させる、という考え方もあります。これはこれで正しい考え方だと思っています。
ただ名古屋至誠館では、
 ・外に出ても恥ずかしくない力をつけてほしい
 ・「子どもの習い事」としてではなく、一生を通じて合気道と取り組んで欲しい
 ・合気道は本当に真剣に取り組む習い事である
という理念から、簡単に昇級はさせないことにしています。
繰り返しますが、この点は本当に考え方がいろいろあると思いますし、どれが正しいということはないのですが、名古屋至誠館の子ども達にはどんどん外に出て稽古をしてほしいと思っています。自分の道場で一定の級をもっていたとしてもそれが外に出たら、自分より下の級の子に気後れするような稽古しかできなければ悲しい思いをするでしょう。以前も述べましたが子どもの観察力は鋭く自分の実力を十分に客観的に判断することはできると確信しています。だからこそ、あまり道場内で子どもに「優しい」評価はしたくないと思っています。
また、名古屋至誠館では大人と同じレベルを子どもに求めたいと考えます。もちろん、体格的・体力的な点は考えなければいけませんが、私たちは子どもたちに合気道を子どもの頃だけやるのではなく、そのまま大人になるまで続けてもらいたいと思っています。だから級の考え方も大人に準じて厳しく評価したいと考えています。
最後に子どもとしては、頑張った分の評価はしてほしいのは当然でしょう。しかし、頑張ればすべて認められるということは社会ではなかなかありません。子どもに対して敬意を払い、合気道に対して真剣に取り組んでほしいと思うので「合気道ではそう簡単に昇級はできない」と納得した上で稽古を続けてほしいと考えます。
子ども達が自信を身に着けて昇級できる。そんな道場が私たちの目指す道場です。

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