どう考えても副館長代理補佐さんの独り言は「誘い」以外の何物でもありません。
小さな子どもでもあからさまにわかるくらいの「わざとらしい」誘いです。
武道的にはそんな誘いに引っかかってはいけないんです、多分。
そんなことでは、相手にいいようにあしらわれてしまいます。
と前置きを書いておいて、このタイトル。
まったく能書きと行動がいっちしていませんが、全く気にしておりません。
お米の国の人としては、やはり米について語りたい。
それこそ本道であり、メジャーだろう、ということで
米のお酒を語るぞ その1
です。
お米を使ったお酒といえばやはり「泡盛」でしょう。
何やら、外野から大きなブーイングが幻聴で聞こえてきますが、知りません。
文句があるなら「その2」を書けばいいんです。
今まで私が沖縄で飲んだ泡盛は
山原くいな、美しき古里、龍、松藤、照島、珊瑚礁、萬座、龍泉、残波、かりゆし、瑞泉、久米島の久米仙 、瑞穂、咲元、時雨、うりずん、久米島、海乃邦、神泉、南光
久米仙、春雨、菊之露、多良川、沖之光、千代泉、宮の華、八重泉、請福、於茂登、宮の鶴、玉の露、白百合、泡波、どなん、与那国、舞富名
とかですが、ともかく沖縄には醸造所が多い。ほとんどの醸造所は1~2銘柄の泡盛を作っています。
それだけ、米のお酒の文化が根付いている、ということです。決して酒文化が劣っているわけではないんです。
泡盛というと手を出さない人が多いのが残念です。
私自身も学生の時東京で初めて泡盛をのんだときは、「なんだこれ」という感じでした。
泡盛愛好者として言わせていただくと、泡盛は「呑み方」がとっても大切なのです。
ほとんどの場合、飲み方を間違えているのでおいしいお酒もおいしくない、と思ってしまうのです。間違いありません。
泡盛を呑むのに「ビールを注ぎあうように」お酌をしあう呑み方はいまいちです。
グラスやぐい飲みにそそいだ泡盛を自分の好きなペースでやるのが大切です。
できるだけゆっくり飲むことがお勧めです。
でないと、泡盛のような度数の高いお酒は「アルコールを体内に入れる作業」になってしまいます。
次に、泡盛は料理と一緒に飲むことが大切です。
昨今のお酒は「キレ」とか「コク」とかを大切にします。もちろん、それはそれで間違っていないのですが、例えば普通の飲み物でも、緑茶を飲みたいときもあれば、ほうじ茶がいいとき、麦茶がいいとき、とその時々に応じて楽しみたいものは変わるはずです。なのに、中には泡盛には「キレ」がない、といってケチをつける人がいますが、まあいいや。
泡盛は沖縄の陽気な文化を反映したおおらかなお酒です。
みんなでわいわいと楽しく談笑しながらだらだら飲めるお酒。そのお酒に厳しさやキレを求めるのは場違いだと思います。
泡盛はどんな料理でも大きく包み込むお酒だと思います。
個人的な意見としては、捌きたてのよく冷やした刺身より、呑んでいて少しぬるくなった刺身の方が相性がいいのかも。
あまり料理に質の高さを求めないお酒だと思います。
もちろん、きりっとしたつまみと日本酒の組み合わせもこよなく愛しています!
また、泡盛は「自分で呑み方を決める」お酒の典型だと思います。
ストレート、ロック、水割り。さまざまな呑み方があります。
私はその時の料理や、飲み方のペースによって少し変化をつけますが、食事時にはロックで、食事後に落ち着いてのむ時にはストレートで飲むことにしています。
泡盛、特に若いお酒の荒々しさが苦手だ、という人はぬるめで目一杯薄めるか、ほんの少し濃い目で冷たく水割りをするのがお勧めだと思います。
刺激の強さを避けて、お米のお酒の持つ本来の甘みを感じることができます。
ある意味調整が効く分だけ、初心者に向いているかもしれません。サワーなんか飲んでいないで原料のおいしさを楽しみましょう。
最近泡盛の古酒がブームになりました。
古酒は本当においしいです!
もちろん、新しい泡盛もおいしいですが、古酒はそのおいしさのエッセンスだけを膨らませたような幸せなお酒です。
お酒の苦手な方でも、薄めて味わえば必ず楽しめると信じています。
古酒というのは、甕などで何年もお酒を寝かせたものを言いますが、泡盛を熟成させる条件は「しっかりふたをしておくこと」と「度数が高いこと」だそうです。
それだけ守られていれば、瓶の中に詰められた泡盛でもちゃんと熟成していくと色々な酒屋さん等で教えてもらいました。
このあたりもゆっくり時間をかけることやおおらかに熟成させられるというのが沖縄らしい気がします。
わが家では、年を重ねて、食卓に上る日を夢見て眠っている泡盛が数十本あります。がんばっておいしく熟成するんだよ、みんな。
私の特に好きな銘柄としては、いりおもて、松藤、瑞穂、咲元、玉の露、どなん、与那国、舞富名あたりがあります。
中でも、与那国特有の「花酒」と呼ばれるどなん、与那国、舞富名の60度の泡盛は、おいしいのみ方をするととっても幸せになります。
毎回わかっているのに、飲みすぎて記憶を失います。
(60度の泡盛をグラス一杯飲むと摂取するアルコールの量は200×0.6=120ml で、これをビールに換算すると350ml缶6本分に相当します。2杯飲んだら記憶を失くすのも至極当然です)。
ウイスキーやスピリッツにも度数の高いお酒はありますが、やはりお米のお酒だけあって、それなりに量を呑んでしまえるので困っています。
ちなみに、RAHさんはご存じかもしれませんが、この花酒、お米のお酒のくせにラベルに「清酒」とも「焼酎」「蒸留酒」とも書かれていません。
是非、どこかで見つけたらラベルを見てみて下さい。「原料用アルコール」と書かれているはずです。まったく、失礼な表記だと思います。
あー、すっきりした。