せっかくカテゴリーを分けているので、詳しい話はこちらでと言うことに。
稽古日誌にも書きましたが、突きに対峙するとどうしても恐怖から身体が硬直してしまいます。
身体が硬直するということは筋肉も硬直するわけですから、当然に力みます。
力むと接触点で相手にもその緊張が伝わるので、どうしても互いに踏ん張るような状態になってしまいます。
これは突きに対する場合に限ったことではありませんが、やはり脱力が大切だと思います。
それを言葉で説明するのが難しいので、稽古でもなかなかうまく説明できていなくてすみません。
初心者やすこしかじった人は、勢いで突っ込んでしまいがちです。
中には少しセンスがよくて一見タイミングよく入っているように見える人もいますが、本当にきちんと入っているかどうか「だけ」は制された腕や身体の感触でわかります。
例えば、今日は稽古で鹿島の技を行ったのですが、その中についてくる手を制して、反対の手で相手の首を制するというわざがあります。
この技や五教なんかがとてもわかりやすいのですが、初心者の技を受けると攻撃をしかけた手に衝撃を受けます。
もちろん、ゆっくり目に技を出したりすれば衝撃は小さいのですが、ともかく肘から先の部位だけに衝撃を感じるのは相手が勢いで突っ込んでいる証拠です。
仮にタイミングを計るのがうまくて早めに踏み込むことができていても、突っ込んでいるだけである以上、力みは入っているので接触点が硬直します。
必然、その後に力をいれてつかんだり、振り回して投げたりすることになります。
私の先生は突いてくる腕を押しとどめるのではなく、(やわらかく)押さえつけるように制します。
先生に腕を制せられると痛くないのです。腕への衝撃はなく、衝撃は肩の付け根より体幹部分に感じます。
興味のある人は、一緒に稽古する相手や先生にかけていただく際に神経を腕と肩に集中して感じてみて下さい。
これは私の思っていることで正しいかどうかは全く不明ですが、おそらく先生は運足+体捌きと腕の動きを別の時間軸で行っていらっしゃると思います。
別の表現をすれば、二つの緩やかに連結している大きさの異なる歯車で、足と手を動かしているのだろうと推測しています。
そのため、踏込みをした足と手の動作の終端にほんの少しのズレ(意識的なズレ)が生じます。
この感覚が技をかけていただいてたまらなく気持ち悪いと同時に気持ちいいんです。
というわけで、名古屋至誠館の道場生はお互いに稽古する際に腕に衝撃を感じたり、それをごまかしたりした場合はお互いの向上のためにきちんと教えてあげて下さい。
言葉での説明が難しいので、これ以上何とも書きようがないですが、また稽古でいろいろ研究しましょう。
さすが【難】のカテゴリーですね。
頭でも難しいし、体でもさらに難しい。
脱力の終わり位置(?)の観念がわたしは分かりにくいです(>_<)