片手取二教

片手取二教のやり方については、色々な考え方があることを前提として、いつも思っていることを。
普段の稽古の中だけだとなかなかいいたいこと全部を言えないですし、言葉足らずになってしまうこともあります。
ここで、自分のまとめも兼ねて書いてくことで皆さんと考え方を共有できたり、「へえ、そんな考え方もあるのか」と参考になったりするではと思います。

二教の理の一つとして、「手首を極める」という方法があります。多分これが一番オーソドックスなのですが、大きな難点もあると思います。ある程度、握力があれば大丈夫なのですが、相手の腕力との力差が大きい場合、特に女性が技をかける場合にどうしても物理的な限界がある場合があると思います。また普段の稽古では(きちんと受けることが前提なので)問題ないのですが、いわゆる「実戦」(この言葉は好きでないのでカッコつきですが)を口にする場合には相手の抵抗も考えなければいけません。
もし、試してみたいという人がいるのであれば次のように耐えてみるといいでしょう。
・他の技に切り替えられないように、二教の形ができあがった時に、
・決められている手首は自分の方へ引っ張るのではなく相手に強く押し付けるようにする(強いほどよい)
・肘は150度くらいに伸ばして肘にも力を入れる(ただし伸ばしきると危険)。
・可能であれば加えて決められている側の肩も相手に押し付けるようにする。
こうすると、技をかける方は引きながらかけることになります。きちんとかけられている手を押し付け続けていると、技は非常にかかりにくくなります。手首を極めるには実は受けの肘がある程度自由に動くことが条件となります。そのため、肘と肩に力を入れて押し付けられると「手首だけを極める」ことが困難になるのです。

繰り返しますが、合気道の稽古は約束稽古でお互いに上達することが目的なので、そんな稽古はよくありません。ただ、実際に自分がやっている技の効果は確認したいという気持ちもわかりはします。あくまで、以上の話は「実戦」を仮定するならの話です。

もう一つの二教の理として手首・肘・肩を支点として相手の体幹を固めて落とす、という方法が考えられると思います。こちらは「手首を極める=二教」という定義を立てるのであればそもそも二教ではない、と言われるのですが、ここではどちらが二教かどうかの議論はせずに、相手の手首を二教の形で極めて制するという目的の一方法として、手首ではなく体幹へのアクセスを考える方法もあること、力のない人にとっては前者よりもこちらの方が使いやすいのではないかな、と思っています。
ちなみにこちらのかけ方にとって一番困るのは「力を抜かれる」ことです。どちらの技にも弱点はあり、一長一短だと思っています。本当はどちらもできる方がよいのでしょうが。

ここまで読んでいるかどうかわかりませんが、「剣術と体術」について投稿お願いします。特にスキンさんと山鉄さん。

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