昇級昇段と納得

春に昇級昇段審査をやるところは多く、そろそろ昇級昇段シーズン真っ盛りとなります。

審査を受ける人にとって「どのタイミングで昇級昇段するか」はとても悩ましい問題だと思います。特に真剣に合気道をやっている人ほど悩むのではないかと思います。

これは単なる推測ですが、教えている先生方は教え子にどんどん上達してもらいたいという気持ちもあるでしょうから(心を鬼にして、というのは別として)心情としては、早く昇級昇段して欲しいと思われるのではないでしょうか。

一方で教えられている方としてみれば、自分の現状に満足できる人などいるはずもなく(いたらそちらの方が問題だとおもいます)、昇級昇段には消極的になる人が多いのではないでしょうか。

私見を述べれば、受ける側は自分が納得していない状態ではやはり審査を受けないのが基本ではないかと思います。まじめに取り組んでいればいるほど、不十分な状態で昇級昇段することは自分が真剣にやっている武道自体への不信感につながりかねないと思うのです。武道が単なる技術でないことはほとんど方がおっしゃていることで、その意味でも心の納得が必要なのではないかと思います。

とはいえ、自分の完全な納得や満足を待っていたのでは、永遠に昇段しない人も現れかねません。なので、妥協点として「自分自身は満足できていないけれど、先生(師範)から審査を受けるように言われてその理由に納得できた」場合には、受検してもいいのかな、と思います。

ただ、これはあくまで「受ける側の論理」であり、「受けさせる側の論理」からしてみれば、受けて欲しいところもあって悩ましいのではあるのですが。