速く動くこと

合気道に限らず、武道は(求道精神的な部分は別として)相手に対する技術なので、相手より速く動けばあるいは相手が予想しているよりも速く動けば「速い」ということになります。
とはいえ、合気道の稽古で筋力や瞬発力を訓練するわけではないので、そうそう「物理的なスピード」が上がるわけではないと考えます。

では、武道における速さはどのように磨かれるのかを考えることになるのですが、個人的には
(1) 少しでも動きの無駄をなくす
(2) 相手との相対的な関係で「速い」と感じさせる
この2つを組み合わせることで、あたかも一瞬にして相手の懐に潜りこんだように感じさせたりすることができるのではないかと思っています。特に上級者の方々は(2)に長けていると思います。

稽古の中でもこうしたことは説明したり考えたりするのですが、頭でわかっていてもなかなか感覚が身につかないもので、何年何十年もかけてようやくできるようになるのだろうと覚悟しています。
道場の仲間といろいろ試しながら少しでも効率的に、と稽古するのですが自分自身が未熟なため、うまく説明できず悶々としています。