握る02

長くなったのでわけました。
「握る」ことの続きです。今回は合気道における具体的な理について考えてみます。

それゆえ、合気道において相手の手首や身体の一部を「握る」場合には必ず、無意識の動作が生じるのです。先にも述べましたが無意識の動作は制御できないものであり、言いかえればその動作について「警戒」することはできないのす。つまり、相手の手を握ろうとする場合、意志決定プロセス完了後から握ることを完了するまでの間は「無意識」であると同時に「無防備」にもなるのです。
その無防備な過程の隙を上手く利用しようというのが柔術の考え方なのではないかと思います。

その際、大切なことは攻撃側の行動は通常一定の条件が付されたものであるため、あくまで攻撃してくる者に合わせた術理で技をかけなければならないということです。一番顕著な例がスピードで、スピードの差はこの握る際の隙をリセットしてしまいます。相手との速度差が大きいと、相手が技をかける側の動きに反応して、動作を変化させるのはそのためです。
もう一つ意識しておくとよいと思うのが、意識下で命令した行為は当然一定の範疇で完結するものですが(完結しろという条件付きの命令と考えてもよいかと思います)、その命令を実行するのは本能的な(無意識の)動作なので条件を成就させなければ行為は完了しないということです。つまり、握るという行為が完了しない間は身体は無意識に握るという動作を続けます。そこに隙が生まれるのです。

先日の稽古でも説明しましたが、
この2点
・条件を発動させないような技のかけ方(特に速度)
・行為の完結をさせない
という無意識下の動作への外部的な制御を行なえば相手を力を使わずに崩すことができると考えます。

久しぶりに【難】な話になりました。

「握る02」への2件のフィードバック

  1. 実際に稽古で説明していただくと「なるほど〜」ですが、
    文字だけ読んでいると確かにかなり【難】ですね…
    理屈にこだわりたい気持ちと
    考え過ぎずに体が動けばいいなぁと思うのと
    両方です(^^;

  2. 皆さん、明けましておめでとうございます。
    本年もよろしくお願い申し上げます。
    (1/4の稽古にお会いしていない方に向けて、、、)

    四方投げの時、Noriさんに返される時の空しさ(-.-)
    やはり「理」の部分をもっと修得しないといけないようです。
    「monmon virus(感染力強い)」に有効な妙薬を下さい!
    インフルエンザと同様、抵抗力のない高齢者には
    非常に危険なvirusです。。。
    あまり考えないでドタバタやるカンフル剤も必要ですかね~
    自由稽古の時にでもやろうかな~皆さんお相手下さいませ。

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